リフォーマー(Refomer)

　ピラティスイクイップメントに共通していることではありますが、スポーツジムなどのマシンと違い、マシンピラティスではスプリングにより負荷の調整を行います。

　スプリングの負荷は漸増負荷といい、伸びれば伸びるほど負荷がかかるという性質があります。そのため、必要以上に負荷をかける心配がなく、エクササイズによるケガのリスクを減らし、筋肉を必要以上に大きくすることはありません。

　また、スプリングをコントロールすることで、筋肉を遠心性(伸ばされながら使う)、等尺性(長さを変えず使う)、求心性(縮みながら使う)に収縮させることができ、筋肉を満遍なく使うことができます。

　通常、運動にはダンベルを持ち上げるようなOKC(手足が床に固定されず行う運動)と、腕立て伏せのようなCKC(手足を固定されて行う運動)があります。

　リフォーマーではロープに繋がれた、ループという輪っかを手足に装着することで、OKCとCKCの間となるセミOKC・CKCという状況を作り出します。これにより、強度を変えるだけでなく、空中で手足を動かす空間認知や、体幹に刺激を加えたまま手足を動かす学習が促進され脳機能の改善に非常に効果的です。

　リフォーマーの最大の特徴は、床面(サーフェイス)であるキャリッジが可動することです。床面の可動により、安定した床面で行うよりも安定させる力が必要となり体幹に負荷をかけることができます。

　このキャリッジ上で仰向け、うつ伏せ、四つ這い、膝立ち、立位など体勢を変えることで、日常生活における動作の改善や安定性の向上に非常に効果的です。

　また、ベッドの可動により三半規管や卵形嚢・球形嚢といった身体のバランスを保つ上で重要な神経系の向上にも効果的です。