
ピラティススタジオTRYの荒井です!
今回は、肩こりの原因となっている僧帽筋についてです!
この筋肉は非常に大きな筋肉であり、3部位に分かれて考える必要があります!
- 僧帽筋の基礎解剖学
- 僧帽筋が肩こりの原因である理由
- 肩こり解消のためのエクササイズ
- まとめ
僧帽筋の基礎解剖学
僧帽筋は前述した通り、非常に大きく背中を覆っているため、3部位に分けて考える必要があります。
それぞれの部位がどのように走行しているかをチェックしてみましょう!
○ 僧帽筋上部線維
起始:後頭隆起の外側、上項線の内側1/3、項靭帯、第7頸椎棘突起
停止:鎖骨の外側1/3、肩甲骨の肩峰突起
作用:肩甲骨の挙上、上方回旋、協調作用により肩甲骨の内転、頭頸部の対側回旋と伸展側屈
神経:副神経、C2、C3、C4
○ 僧帽筋中部線維
起始:第1〜5胸椎の棘突起
停止:肩峰の内縁、肩甲棘の上唇
作用:肩甲骨の内転
神経:副神経、C2、C3、C4
○ 僧帽筋下部線維
起始:第6〜12胸椎の棘突起
停止:肩甲局
作用:肩甲骨の下制、上方回旋、協調作用により肩甲骨の内転
神経:副神経、C2、C3、C4

となっております。
これだけをみるとさっぱりわからなくなってしまいますね
覚えておきたいのは3つで、形・働き・支配神経になります。
まず、形は上記の画像のように両側を合わせるとクリオネのような形をしています。
このクリオネの頭(上)が上部線維、左右のヒレのようなものが中部線維、尻尾(下)の方が下部線維だと思っていただければと思います。
働きは協力して3つが力を合わせて働くこともあれば、単独で働くということがあるという点です。
そして、支配神経ですが、基本的には筋肉は運動神経と呼ばれる背骨から出る神経により支配されていますが、この僧帽筋に関しては副神経と呼ばれる脳から直接でる神経も関与しているという点です。
この点については次項でご紹介したいと思います。
僧帽筋が肩こりの原因である理由
では、この僧帽筋が肩こりの原因となってしまう原因についてご説明していきます。
まず、肩こりと感じているのは後頭部と首の付け根から肩の飛び出ている部分に向かって走行している上部線維であり、非常に硬くなっている状態で触れる筋肉です。
ですが、この上部線維が硬くなってしまう原因は中部・下部線維の弱化なのです。
肩甲骨は見過ごされがちな骨ですが、下半身で言えば骨盤のように重要な骨であり、体幹と腕をつなぐ役目を持っています。そして、肩甲骨は骨同士のつながりが少なく、筋肉による位置固定に依存しています。
そのため、肩甲骨を取り巻く筋肉のバランスが重要により位置が決まってくるのです。
現代の生活では腕を頭よりも上げることが減り、デスクワークなどで座った状態でお腹の力も入りにくいまま手を動かさなければいけない状態を余儀なくされています。そのため、特に肩甲骨を下側に引いてくれる下部線維が弱くなり、上部線維が強まることで肩こりとなっていくのです。
さらに、この筋肉は前述の通り、副神経という脳神経が関係しています。これは、純粋な筋肉の長さや疲労だけでなくストレスの問題が関わるということです。情報社会の現代において、ストレスは非常に多くの問題となっています。その他にも様々な要因により肩こりは発生しますが、まずやるべきことは筋肉のバランスを是正することですね。

肩こり解消のためのエクササイズ
では、肩こり解消のためのセルフエクササイズを行っていきましょう。
● シェイプザヘッド
使う物
・ハンガー(ティッシュBOXでも可)
やり方
- 背筋を伸ばして座った状態(腰が反らないように)で、頭の後ろにハンガーを持つ。
- なるべく背中の延長線上で天井方向に向かって伸ばす
- 元の位置に帰ってくるように腕を下げる
ポイント
- 腰が反り肋骨が飛び出ないようにする
- 腕を上げてもなるべく肩がすくまないように首を長くする

まとめ
肩こりの原因として代表的な僧帽筋ですが、非常に大きな筋肉のため3つ分けて考えなくてはいけません。それぞれの役割が果たされている状態であれば、肩こりを感じることはないのです。現代の生活では、特定の動作しか行われず、筋肉のバランスが非常に崩れやすくなっているため、ご自宅でもエクササイズを行うことで身体のバランスを整えておきましょう!
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