
ピラティススタジオTRY 代表の荒井です!
今回は筋肉の中でもより重要な腸腰筋について取り上げていきます!
腸腰筋は『大腰筋』『腸骨筋』を合わせた名称で、各々が単独で機能を持っているためチェックしていきましょう!
- 腸腰筋の基礎解剖学
- 現代における腸腰筋の現状
- 腸腰筋エクササイズ
- まとめ
腸腰筋の基礎解剖学
腸腰筋は『大腰筋』と『腸骨筋』を合わせた名称になります。
※40%の人には『小腰筋』が存在する。
そのため、まずはそれぞれがどこについているのか?働きはどんなものかをチェックしていきましょう!
○ 大腰筋
起始:すべての腰椎の横突起腹側、椎体側面、第12胸椎〜第5腰椎までの対応する椎間板と腰椎椎体側面に及ぶ膜様の弓状物
停止:大腿骨の小転子
働き:起始部が固定されている場合は、大腿骨が持ち上がる股関節の屈曲。停止部が固定されている場合は体幹が大腿骨に近づくように股関節の屈曲。腰椎前弯の保持。
神経:腰神経叢、L1、L2、L3、L4
○ 腸骨筋
起始:腸骨窩ぼ上部2/3、腸骨稜の内側唇、腸腰靭帯と前仙腸靭帯、仙骨翼
停止:大腰筋腱の外側、小転子のすぐ遠位
働き:起始部が固定されている場合は、大腿骨が持ち上がる股関節の屈曲。停止部が固定されている場合は体幹が大腿骨に近づくように股関節の屈曲。
神経:腰神経叢、L1、L2、L3、L4
○ 小腰筋
起始:第12胸椎椎体側面と第1腰椎、その間の椎間板
停止:腸恥隆起、腸骨の弓状線、腸骨窩
働き:腰椎に対して骨盤の屈曲。
神経:腰神経叢、L1、L2

腸腰筋は解剖学上このようになっています。
大切なことは、上半身と下半身をつなぐ大きな筋肉であり、体幹部の安定性に大きく関わっているということです。
特に、大腰筋には腰椎の前弯(前側へのカーブ)を保持する役割があるため、姿勢において重要ですし、スポーツなどによる高負荷が身体にかかった際に、腰を保護する役割があるなど、非常に重要な役割を持っている筋肉なのです。
現代における腸腰筋の現状
日本人は世界一座っている時間が長いと言われており、年々デスクワークによる就労者が増えています。
長時間の座り姿勢では、骨盤を後方に倒している状態になってしまい腸腰筋が短くなっているケースを多く見かけます。腸腰筋が短縮することで、立ち上がった際に、骨盤は前方に引かれ骨盤前傾位 (反り腰)やスウェイバックといった不良姿勢になってしまうのです。
また、在宅勤務が増えたことや階段の上り下りが少ない現代では、腸腰筋を使って移動することも少なくなりました。日常生活においても、洋式トイレの普及や立った状態で床掃除が可能になるなど、股関節を深く曲げる機会も減っているのです。そうなると腸腰筋が活躍する場が減ってしまいます。ですが、良い姿勢を保つ、重たいものを持ったりスポーツなどで高負荷がかかる際にはこの腸腰筋は必ず使わなくてはならないのです。
腸腰筋を活性化することは姿勢をよくするための第一歩と言えるかもしれません。
腸腰筋エクササイズ
では、腸腰筋を活性化するためのエクササイズをしていきましょう。
まず、腸腰筋は短くなっているケースが多く見られますので、ストレッチにより長さを出していきます。
● 腸腰筋ストレッチ
やり方
- 膝立ちで膝をついている方の脚から頭までを一直線にする。
- 骨盤の傾きを変えずに重心を前に乗せていく。
- 伸びている側と反対側に上半身を捻る。
ポイント
- 腰のカーブを保って状態で行う(反らないように)
- 股関節の付け根が伸びているのを感じる。

● 腸腰筋活性化エクササイズ
やり方
- 仰向けに寝て膝を90°に曲げる。
- 両足を持ち上げ、横から見るとテーブルに座っているようなポジションへ。
- 膝の角度を変えずに片方のつま先で床をタッチする。
- 片足を戻したら反対側も同様に行う。
ポイント
- 動かす足以外は床に固定しておく。
- ももの前側が過剰に使われず、股関節の付け根に力を感じれると良い。

まとめ
腸腰筋は人間の直立二足歩行にとって重要な筋肉です。この筋肉が上手く使えていなければ綺麗な姿勢どころか、人間らしい歩行すらできなくなってしまいます。お仕事上で姿勢を変えるのが難しくても、この筋肉をエクササイズで使える状態にしておきましょう。
⚫︎ピラティススタジオ TRY
営業時間:月・火・水・金 9:00~20:00
土・日 9:00~13:00
定休日:木・祝日
住所:埼玉県川口市鳩ヶ谷本町3-16-4 グリーンヒル101
代表:荒井 俊輔
