
ピラティススタジオTRY 代表の荒井です!
あなたは肩甲骨がどのような骨かご存知でしょうか?
「肩甲骨はがし」という言葉が流行ったこともあり、なんとなく肩甲骨って剥がすのが良いんだという認識かもしれませんね。肩甲骨は腕と体幹をつなぐ役目があり、脚でいうと骨盤と同じくらい大切な骨です。そのため、肩甲骨について知っていただきたいと思います。
- 肩甲骨の基礎解剖
- 肩甲骨の動き方
- 肩甲骨の安定エクササイズ
- まとめ
肩甲骨の基礎解剖
肩甲骨は三角形の形をした骨であり、下角・上角・外側角という3つの角を持ち、背骨側の面を内側縁、腕側の面を外側縁と呼び、それぞれ筋肉が付着しています。また、中央よりやや上には肩甲棘という突出部があり、棘上窩・棘下窩と隔てており、最も外側には肩峰という突起が存在します。

これらの骨指標から正しい肩甲骨の位置を判断していきます。
まず、肩甲骨の高さですが最も上に位置している上角は胸椎2番の高さ、肩甲棘の根本は胸椎3番、最も下側にある下角は胸椎7番に位置しているのです。この指標がずれていれば、上がっている(挙上)・下がっている(下制)と判断することができます。
次に肩甲骨が内・外に寄っているイルカの判断として、内側縁と背骨との位置関係を見ていきます。平均的には男性の場合約8㎝(指4本分)、女性の場合約7㎝(指3.5本分)あれば正常です。そのため、内側に寄り過ぎている(内転)、外側に開き過ぎている(外転)と判断することができます。
最後に傾きになりますが、傾きは上腕骨頭の受け手である関節窩が並行であれば正常ですが、わかりにくいため鎖骨の角度が並行かで判断していきます。鎖骨が斜め上に向いている(上方回旋)・斜め下を向いている(下方回旋)と判断します。
これらの情報元に肩甲骨が正しい位置にあるのか、位置異常を起こしているのかを判断しますが、ほとんどの場合は、複合的な偏位があり、挙上+外転+上方回旋といった形になります。

次に付着している筋肉ですが、肩甲骨は特殊な骨であり位置を筋肉のバランスによって左右されています。
肩甲骨の位置に大きく関係している筋肉は広背筋・僧帽筋・肩甲挙筋・菱形筋・前鋸筋などが代表的です。これらの筋肉がバランスよく活動していることで、上記のような骨の位置を保つことができるのです。
肩甲骨の動き方
では、肩甲骨はどのように動くのでしょうか?
肩甲骨は上記の通り挙上・下制・内転・外転・上方回旋・下方回旋・(前傾・後傾)という動きを持っていますが、細かい動きはあるものの単独で大きく動くことはあまりなく、上腕骨と一緒になって動くことがほとんどです。そのため、腕を上げるような動作では肩甲骨の上方回旋、腕を下げる動作では下方回旋が起こります。(肩甲上腕リズム)
この肩甲骨の回旋の際に、肩甲骨がその位置に留まれるかがポイントであり、肩こりや四十肩などの疾患を持っている方のほとんどは正しい位置を保つことができません。そのため、まず肩甲骨が正しい位置にあるのか、動きの際に正しい動きをするのかが重要になるのです。

これまでの経験上、肩甲骨がガチガチに動かないというよりは一部の方向に対して動かせなくなるというケースがほとんとかと思います。「肩甲骨はがし」により全ての方向に対して動きやすい状況を作ることは大切ですが、同じくらい肩甲骨を肋骨に張り付ける(安定させる)ことも大切になるのです。
肩甲骨の安定化エクササイズ
では、肩甲骨をしっかりと動かした上で、肩甲骨を安定させるエクササイズをしていきましょう。
○ キャット&カウ
姿勢:四つ這い
やり方:
- 四つ這い姿勢で頭からお尻までを真っ直ぐにする
- 吐きながら肩甲骨を外側に引き出すように背中を丸める
- 吸いながら肩甲骨を背骨に引き寄せるように背中を反らす
- 繰り返す

まとめ
肩甲骨は見過ごされやすい骨ではありますが、骨盤と同じくらいの役割を持っていると思います。女性は特に手の疾患になりやすいことも、筋力不足による肩甲骨の安定化が行われていないということが考えられます。ぜひ、これを機会に肩甲骨を安定させていきましょう!
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