
ピラティススタジオTRY 代表の荒井です!
産後に特に大事な筋肉はご存じでしょうか?
前回の記事でお伝えさせていただいた、「骨盤底筋群」はもちろん大事なのですが、この内転筋群も大事なのです!
この内転筋群も”群”になりますので複数存在するため詳しくチェックしていきましょう!
- 内転筋群の基礎解剖
- なぜ産後に大事になるのか?
- 内転筋の活性化エクササイズ
- まとめ
内転筋群の基礎解剖
内転筋群は恥骨筋・大内転筋・薄筋・短内転筋・長内転筋を総称して内転筋群と呼びます。
それぞれの付着部位や細かい働きを見ていきましょう。
○ 恥骨筋
起始:恥骨腹側上枝の上面から恥骨櫛、腸恥隆起から恥骨結節の間
停止:大腿骨の恥骨線
働き:股関節の内転・屈曲
神経:大腿神経と閉鎖神経、L2、L3、L4
○ 大内転筋
起始:恥骨下枝、坐骨枝(前方線維)、坐骨結節(後方線維)
停止:臀筋粗面の内側、粗線中部、内側顆上線、大腿骨内顆の内転筋結節
働き:股関節の内転・屈曲(補助)・伸展(補助)
神経:閉鎖神経、L2、L3、L4、坐骨神経、L4、L5、S1
○ 薄筋
起始:恥骨結合の下半分、恥骨下枝の内側縁
停止:脛骨体部の内側面、顆部の遠位、半腱様筋の停止より近位、縫工筋の停止より外側
働き:股関節の内転、膝関節の屈曲・内旋
神経:閉鎖神経、L2、L3、L4
○ 短内転筋
起始:恥骨下枝野外側面
停止:恥骨筋線の遠位2/3、粗線内側唇の近位半分
働き:股関節の内転・屈曲
神経:閉鎖神経、L2、L3、L4
○ 長内転筋
起始:恥骨前面の稜と結合の交わるところ
停止:粗線内側唇の中部!/3
働き:股関節の内転・屈曲
神経:閉鎖神経、L2、L3、L4

となっています。
恥骨結合を中心に、放射状に広がっており大腿骨の後ろ〜前にもついているのです。中でも大内転筋は大きい筋肉であり、歩行時などでは股関節の屈曲・伸展のどちらにも補助的作用を持っているのです。また、薄筋は脛骨に停止部持つため、膝関節にも働きかけるのが特徴です。
なぜ産後に大事になるの?
妊娠中は運動の制限や、重心の前方移動から骨盤が前方に移動し、前方傾斜(反り腰)となります。
反り腰は3Dで見ると骨盤の前傾+寛骨の内転+寛骨の外旋を伴います。
となるとこの内転筋群は機能低下を起こしやすいと言えます。
さらに、骨盤底筋群は筋膜のつながりから骨を介して内転筋群と連動しています。実際に筋電図による調査では内転筋群の働く直前には骨盤的筋群が働くことがわかっています。つまり、相互作用があるため、内転筋群を活性化することで、骨盤底筋群の機能を向上することができるのです。
産後は尿もれや反り腰による腰痛など、さまざまな不調に見舞われやすいです。そんな辛い状況を打破するのに、この内転筋群を強化することは非常に重要なのです。

内転筋群活性化エクササイズ
それでは、内転筋群を活性化するためのエクササイズをしていきましょう。
日常生活の中で意図的に股関節を内転する動作は少ないですが、エクササイズではしっかり使っていきましょう。
● 内転筋群活性化エクササイズ
姿勢:片膝立ち
やり方:
- 片膝立ちで、左右の膝が90°になるように構え、両手は突き出す。
- 前に重心移動を行い前側の脚に体重をかけていく。
- 足の裏で地面を押し返すように元に戻る
- 数回繰り返したら反対側も同様に行う。
ポイント
- つま先と膝は必ず同じ方向へ向くようにする。
- 両手は常に前に突き出しておく。
- 膝がつま先よりも前にいかなくてOK

まとめ
内腿を細くしたい!と言う方にも、この内転筋群を活性化させることは非常に重要になります。産後はもちろんですが、現代人の多くは内転筋が弱くなっているためエクササイズにより十分に使いましょう。
⚫︎ピラティススタジオ TRY
営業時間:月・火・水・金 9:00~20:00
土・日 9:00~13:00
定休日:木・祝日
住所:埼玉県川口市鳩ヶ谷本町3-16-4 グリーンヒル101
代表:荒井 俊輔
