
ピラティススタジオTRY 代表の荒井です!
人間の首の骨の数は7個、キリンの首の骨の数も7個ってご存知でしたか?
ただ、数は同じでも大きさや機能は全く違うのです。今回はそんな首の骨(頸椎)についてのお話です。
- 頸椎の基礎解剖
- 頸椎と頭部の動き
- 頸椎を整えるエクササイズ
- まとめ
頸椎の基礎解剖
人間の背骨は頸椎・胸椎・腰椎・仙骨・尾骨の合計26個あります。その中で、頸椎は7個あり、上下に分けて形や動きが違うためチェックしていきましょう。まず、上部頸椎と呼ばれる部位が上から1、2個、その下にある5つを下部頸椎と呼びます。
上部頸椎は上に頭部が乗っており、主に頭部の回旋運動に大きく関わります。中でも、特徴としては椎間板が存在せず他の背骨の構造とは大きく異なるという点です。


イラストのような構造になっており、第二頚椎の歯突起と呼ばれる軸が、第一頸椎の溝に嵌ることで頭部の回旋可動域を引き出すことができます。
下部の頸椎は、その他の椎体と同じような形状をしてますが、頸椎が他の椎骨と違う点としては、横に飛びている横突起に椎骨動脈が通過するための、横突孔があること。下部頸椎には上端前面に鉤状突起という突出部があるという点が挙げられます。

また、頸椎は腰と同じく生理的な前弯を持っており、第4頸椎がカーブの頂点になります。この前弯は生まれたての赤ちゃんには存在せず、腹ばいからハイハイをするようになる過程で獲得していくのです。
この前弯がなくなっている状態がストレートネックになるということです。

頸椎は他の椎骨に比べれば、靭帯による安定性が低いですが、その分大きな可動域を得ています。
頸椎の役割としては、
- 頭部の支持
- 脳への血管、神経の保護
が大きな役割になります。
頸椎と頭部の動き
基本的には頭部と頸椎は連動して動くため、合わせた可動域を見ていきましょう。
まず、頸椎は伸展(上を向く)、回旋(振り向く)動作の可動域が非常に大きいのがポイントです。
◯ 頭部と頸椎の可動域
- 屈曲:45°(C5-6、C4-5で動きが大きい)
- 伸展:80〜90°(C6-7、C4-5で動きが大きい)
- 側屈:45〜50°(C2-3、C3-4、C4-5で動きが大きい)
- 回旋:90°(C1-2で全体の50%を占める)

このようになっています。
あくまで正常な骨の位置での可動域であり、ストレートネックのような骨の位置関係が良くない場合であれば、同じような可動域を出すために関節に必要以上の負荷を与えてしまいます。最終的には骨の変形や椎間板ヘルニアのような疾患に移行してしまう場合も、ご自身で首をバキバキするのは注意が必要です。
また、首をボキッとするような整体では頸椎の構造を熟知した上で行われる訳ですが、頸椎には頭部へ向かう大切な神経・血管が走行しているため、あまりおすすめできません。仮にそのような矯正が必要なほどずれている場合であれば、間違いなく頸椎だけがずれているということは考えにくく、その下の背骨・全体的な筋肉のバランスも崩れていると言えます。その場の気持ちよさを取るか、一生のリスクを天秤にかけると考えものですね。
頸椎を整えるエクササイズ
それでは、頸椎のバランスを整えるエクササイズをしていきましょう。先に注意点ですが、頸椎のバランスをとるには、土台となる骨盤ー胸椎のバランスも当然必要になります。そのため、複数のエクササイズののちに行うことが望ましいでしょう。
● 頸椎修正エクササイズ
姿勢:壁立ち立位
やり方:
- 壁に背中と頭を当てがいまっすぐ立つ。
- 両手を体の脇に置き、指先を床に伸ばし壁を押すようにする。
- その状態で後頭部を最大限伸ばす。
- さらに回旋を加える。
- 左右とも行う。
ポイント
- 顎をひきすぎないように目線が床と水平を向くようにする。
- 中心に軸があるイメージをして首を捻る際に横にずらさない。

まとめ
頸椎は重要な背骨の中でも、特殊な構造をしており、頭部とのつながりから非常に大切な役割を持っています。ボーリング球ほどの頭部を支えているということも考えると常に働いているのだなと感心してしまいますね。現代人の多くはストレートネックまたは予備軍になっているため、肩こりや頭痛で悩んでいます。
今一度姿勢を整えることで快適な、生活を送っていただければと思います。ピラティススタジオTRYでは、そのようなお悩みも一緒になって解消していきます!ぜひ当スタジオへお越しください!
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