
ピラティススタジオTRY 代表の荒井です!
あなたは下腿外旋症候群という名前を聞いたことはあるでしょうか?膝の関節はシンプルな屈伸運動だけでなく、細かい捻れが起こっています。この捻れが過剰になってしまうことで、変形性膝関節症や腰痛などの不調に繋がってしまうのです。
この状態についてチェックしていきましょう!
- 膝関節の基礎解剖
- 下腿外旋症候群とは?
- 膝関節のアライメント修正エクササイズ
- まとめ
膝関節の基礎解剖
膝関節は肩関節よりも複雑ではないですが、複合関節となっています。構成としては大腿骨・脛骨・膝蓋骨から作られています。関節の組み合わせとしては。
- 脛骨大腿関節:脛骨と大腿骨による関節
- 膝蓋大腿関節:膝蓋骨と大腿骨による関節
となっており、腓骨は膝関節よりは足首の関節に含まれています。

◯ 脛骨大腿関節
脛骨大腿関節は脛骨と大腿骨からなり、脛骨の関節面は非常に浅く、対して大腿骨の関節面は球状となっています。構造自体は蝶番関節という扉の付け根にある蝶番状の関節となっていますが、非常に関節としては浅くなっており不安定になっています。
このような不安定性を複数の靭帯・筋肉・半月板で補っているため、可動性が高くなっているのですが、同時に加齢による摩耗や変性により関節自体の変形が起こりやすいと言えます。
◯ 膝蓋大腿関節
膝蓋大腿関節は人体最大の種子骨である膝蓋骨と、最長の大腿骨から構成されています。膝蓋大腿関節は他の関節と比較して大きく曲げ伸ばしがあるわけではありませんが、膝関節の屈伸運動がスムーズに行われるようにサポートしていきます。そのため、この膝蓋骨の動きが制限されるということは膝関節屈伸運動の制限となります。

下腿外旋症候群とは?
下腿外旋症候群とは、大腿骨に対して下腿骨(脛骨・腓骨)が外旋位にある状態です。この場合は、足部が地面に固定され下腿が中間位にあり、大腿骨が内旋位にある場合も相対的に下腿が外旋しているということになります。
そもそも、膝関節にはスクリューホームムーブメントという動きがあり、膝関節の屈伸運動に伴い回旋運動が含まれているのです。膝関節が最終伸展位にあると、下腿は外旋するようにできています。ですが、過剰に外旋状態にある場合、膝関節には負荷がかかってしまいます。
膝関節の内部には、前十字靱帯・後十字靱帯という強固な関節制動のための靭帯が存在しています。この両者の靱帯は下腿が大腿骨に対して内旋しているときに、強く交錯することでより関節の安定性を高めているのです。つまり、下腿が過剰に外旋すれば、このような強固な安定性を失ってしまうのです。
このような不安定性は膝関節周囲の鵞足炎・腸脛靱帯炎などのトラブルや変形だけでなく、運動連鎖により腰痛や肩こりなどの上位の問題にまで波及してしまうのです。

膝関節のアライメント修正エクササイズ
それでは、膝関節に対する骨のアライメント(位置)を修正するためのエクササイズをしていきましょう。
下腿外旋に大きく関わる組織としては、膝関節(脛骨)の外側に付着している腸脛靱帯です。この靱帯をストレッチすることで下腿の過剰な外旋を抑制し、正しいアライメントに持っていくことが可能となります。
● 膝関節のアライメント修正エクササイズ
姿勢:側臥位
やり方:
- 横向きで寝た状態で足から頭までを一直線にして、股関節を軽く曲げる。
- 上の足を肩幅まで持ち上げ、膝のお皿を上向きになるように捻る。
- その状態で足を天井方向に持ち上げていく。
- 限界まで上げたらゆっくり降ろす。
- 繰り返し、反対も同様に行う。
ポイント:
- 骨盤の傾斜が入らないようにする。
- つま先だけが外に向いてしまないように気をつける。
- 膝に痛みを伴う場合は、膝関節を曲げて行っても良い。

まとめ
以前、足部の構造についてご紹介させていただきましたが、足元の乱れは上にまで影響してしまいます。そのため、膝が変形している、痛いというのはその部位の問題だけで収まることはないのです。ご自身では、スネの骨が捻じれているか判断しにくかもしれませんが、膝の変形や不調がある場合は専門家に相談できると良いですね。
ピラティススタジオTRYでは、このような問題も事前に把握した上でレッスンを行っていきます。そのため、安心安全に取り組んでいただくこと、ご自身の現状を把握することができます。
ぜひ当スタジオで体型や不調の問題をクリアにしていきましょう!
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