
ピラティススタジオTRY 代表の荒井です!
ピラティスでは、呼吸やポジションを整える際に肋骨を動かす・柔軟性を引き出すことをしていきます。
当スタジオに初めてピラティスのレッスンを受けにきていただく方のほとんどが「肋骨ってそんなに動くんですか?」とおっしゃいます。それほどまでに動いている感覚がないんですね。
もし、お子さんがいらっしゃればぜひ、肋骨を軽く内側に押してみて欲しいです。そして、ご自身の肋骨の弾力性と比較してみてください。ほとんどの方は硬くなっているのではないかと思います。
今回はそんな肋骨について見ていきましょう!
- 肋骨の基礎解剖
- 肋骨の動き方
- 肋骨の柔軟性向上エクササイズ
- まとめ
肋骨の基礎解剖
まず肋骨は12対あり合計24本あり、背骨と胸骨と組み合わさり胸郭を構成しています。
肋骨は下記のイラストのように、後ろ側の胸椎から始まり前側にある胸骨に直接付着する真肋(1~7肋骨)と、胸椎から始まり間接的に付着する仮肋(8~10肋骨)、前側に付着部位を持たない浮遊肋(11・12肋骨)に分けられます。
また、胸骨に付着している部分は肋軟骨という軟骨になっておりレントゲンには映りません。


肋骨に関わる関節には、
- 胸肋関節・・・胸骨と肋骨とで構成される関節
- 肋骨頭関節・・・肋骨頭と胸椎の椎体による関節
- 肋横突関節・・・肋骨の肋骨結節と胸椎の横突起からなる関節
※肩甲胸郭関節・・・肩甲骨と胸郭からなる関節
これらの関節により、肋骨・胸骨・胸椎・肩甲骨で胸郭が構成されるのです。
そのため、胸郭は複数の関節が連動して動くことで、変形するように可動していくのです。
肋骨の動き方
肋骨は主に上と下で分けて動きが変わっていきます。
上から
- 1〜6肋骨を上位肋骨
- 7〜12肋骨を下位肋骨
とすると、上位は『ポンプハンドルモーション』、下位は『バケツハンドルモーション』という動きをしていきます。
◯ 上位肋骨による『ポンプハンドルモーション』
上位肋骨は横から見た際に、井戸のポンプを上下するように肋骨が可動していきます。
これは上位の関節は肋椎関節(肋骨頭関節・肋横突起関節)が前額面の向きになっているため、このような前後径が変化するような動きをするのです。

◯ 下位肋骨による『バケツハンドルモーション』
下位肋骨は正面から見た際に、バケツの絵の部分を持ち上げるように横に広がる可動をします。
これは肋椎関節の運動軸が矢状面に近いためこのような動きをしていきます。

※11・12肋骨の『キャリパーアクション』
最下位にある11・12肋骨は、胸郭の動き全体には関わりませんがピンセットを摘むような動きをすると言われています。
このように肋骨は全体で同じ動きではなく、上位と下位によって動きが異なるのです。
深呼吸をした際などに、何も意識をしていなければ膨らみやすい部分だけに空気が入っていき、硬い場所は変わらないことが多く見られます。呼吸は選択的呼吸といって、意識を向けた場所に空気が流入するようになっていますので、もし、膨らまない場所があれば積極的に膨らますようにしたいですね。
肋骨の柔軟性向上エクササイズ
それでは肋骨をしっかりと動かし、上記のような肋骨の動きを引き出すためのエクササイズをしていきましょう。
◯ 肋骨の柔軟性向上エクササイズ
姿勢:四つ這い
やり方:
- 四つ這いで片手を反対の手の前に置く。
- 前側の手で床を押すようにお尻を下げて手前の腕の肘を床につける。
- 肘で床を押すことで背中を丸くする。
- 脇腹の伸びを感じながら深呼吸をする。
- 何度か呼吸をしたら反対も同様に行う。
ポイント
- 背中を丸くすることで広背筋を伸長する。
- 形を作るよりも伸びている感覚を大事にする。

まとめ
深呼吸を習慣的に行っている方はいらっしゃるかもしれませんが、どこを膨らますなどを考えている方は少ないのではないでしょうか? 現代人は呼吸が浅くなっているため、肋骨全体が連動してしっかり動くことで深い呼吸が取れるようになると良いですね。
ピラティススタジオTRYでは、肋骨をただ動かすだけでなく、動かしにく場所を優先的に動かすことで呼吸機能の改善や体幹機能の向上を図っていきます。背骨や肋骨が動くことで自律神経の機能も向上していきますのでしっかりと動かしていきましょう。
⚫︎ピラティススタジオ TRY
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代表:荒井 俊輔
