
ピラティススタジオTRY 代表の荒井です!
あなたはピラティスレッスン中に「骨盤を後ろに倒して〜」、「もう少し恥骨を引き上げて〜」など言われた経験はありませんか? ピラティスではパワーハウス(体幹部)を安定させるために骨盤と肋骨の位置関係を整える指示を出すことが多々あります。ただ、どのように動いているのかイメージができないと思うように動かせないのが実際のところです。
今回はそんな骨盤の前傾と後傾という動きについて詳しく見ていきましょう!
- 骨盤の前傾と後傾
- 前傾・後傾に関わる筋肉は?
- 骨盤の動きを引き出すエクササイズ
- まとめ
骨盤の前傾と後傾
それでは、骨盤の前傾と後傾という動きについて見ていきましょう。
まず、骨盤の前傾は文字通り骨盤を前側に傾斜する動きになりますが、これは骨盤の中心部である恥骨が脚方向に倒れる方向の動きを指します。

反対に後傾は恥骨が顔方向に倒れす方向の動きを指します。

全体的に見ればこのような動きになるのですが、これはあくまで平面(矢状面)上での話になります。
骨盤は左右の寛骨と仙骨(尾骨)が組み合わさり、前面部分の恥骨結合・後面にある左右の仙腸関節で輪っかを形成しています。その輪っかも綺麗な円形をしているわけではなく、複雑な形状をしており骨盤の前傾・後傾に合わせて3Dで動いているのです。
そのため、寛骨の動き・仙骨の動きを知らなければなりません。
左右の寛骨と仙骨の間には
- ニューテーション・・・仙骨が前方に頷く運動
- カウンターニューテーション・・・仙骨が後方に頷く運動
があります。

骨盤の動きとして見る場合、寛骨の動きを前傾・後傾と見ますが、同時に仙骨にはこのようなニューテーション・カウンターニューテーションという動きが行われているのです。
さらに、この仙腸関節の滑膜性関節という構造であり、関節面が平らではなく異なる山が組み合わさるようになっています。そのため、仙骨・寛骨の動きに合わせて内転・外転、内旋・外旋という動きも加わっているのです。
この動きをまとめてみると、
◯ 骨盤前傾
骨盤上側から見ると寛骨の屈曲+外転+外旋
骨盤下側から見ると寛骨の伸展+内転+外旋
◯ 骨盤後傾
骨盤上側から見ると寛骨の伸展+内転+内旋
骨盤下側から見ると寛骨の屈曲+外転+内旋

このように動いているのです。
特に大切なことは、一見前後に動いている骨盤でも実は3Dで動いているということです。
前傾と後傾に関わる筋肉とは?
それでは、この骨盤の3Dの動きに関わる筋肉を見ていきましょう。
まず骨盤前傾には、
- 大腿直筋
- 腸腰筋
- 脊柱起立筋
- 多裂筋
- 中殿筋
などが関与してきます。
反対に骨盤後傾時には、
- ハムストリングス
- 腹斜筋
- 腹横筋
- 中殿筋
- 股関節内転筋
が関与しているのです。
そのため、骨盤の前傾・後傾で骨盤の動きが制限されている場合はこれらの筋肉に対してアプローチしていくことで3D上での修正が可能とのなるのです。
骨盤の動きを引き出すエクササイズ
では、骨盤の動きを引き出していきましょう。
これらの筋肉をまとめて使い切るということは難しいため、多くの方に見られる骨盤前傾位を修正するためのセルフケアを見ていきましょう。
● 骨盤前傾解消エクササイズ
姿勢:仰向け
やり方:
- 仰向けで膝・股関節90°、足幅は拳1つ分を空けて寝る。
- 吐きながら骨盤を後傾させ、そのままお尻から背骨を一つずつ動かしていくように持ち上げる。
- あげられれば膝から胸まで一直線にし上で吸う。
- 吐きながら今度は上から一つずつつけるように背骨をコンロトールする。
- 元に元どしたら繰り返す。
ポイント
- 背骨を常に伸ばしている意識をする。
- 両足でしっかりと床を踏む。
- 膝や足の幅が開かないようにする。
- 最後まで骨盤の後傾を抜かないようにする。
- 肩が前に突き出ないように両腕で床を押す。

まとめ
今回は骨盤の前傾・後傾の動きが3Dで行われていることについて述べてきました。
身体は平面上ではないため、骨盤に限らずどの部位においてもこのような複雑な状況が考えられます。
今まで色々やったけど効果がなかった・・・。という方はこれらのアプローチがうまくいってなかったかもしれませんね。
ピラティススタジオTRYではこのように、様々な角度から身体の状態を把握することで効果あるアプローチをご提供しています。今まで変われなかったという方もぜひお越しください!
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