
ピラティススタジオTRY 代表の荒井です!
あなたは錐体筋という筋肉をご存知でしょうか?
この筋肉は非常に小さいですが、腹筋の下部に存在し重要な役割を持っているのです。
今回は錐体筋について見ていきましょう!
- 錐体筋の基礎解剖
- どんなところがすごいの?
- 錐体筋のエクササイズ
- まとめ
錐体筋の基礎解剖
錐体筋は腹筋の下部に存在する筋肉です。
分類上では腹筋に属されておらず、腹筋の機能を引き上げるために活躍しています。
どのような筋肉なのかを見ていきましょう。
◯ 錐体筋
起始:恥骨稜、恥骨結合
停止:へそと恥骨の途中で白線と交わる
働き:白線の緊張を保つ
神経:肋下神経(第12胸椎の肋間神経)

このようになっています。
イラスの通り非常に小さく、腹筋の下側についているのがわかりますね。
非常に小さいため、腹直筋の一部だと誤解を受けやすいですが、筋線維が合流しているだけで、機能は全くの別物です。実際は腹横筋、内・外外腹斜筋の複合腱膜であり、腹直筋に対してはこれを囲む鞘でしかないのです。
付着部位では『白線』についていますが、白線とは腹筋群が付着している中央の帯状の組織です。これは腹部の正面を垂直に分け、左右の腹直筋(Rectus Abdominis)がこの白線に沿って走る形をしています。白線は腹直筋の中央を結ぶ組織であり、腹部の前面の筋肉が左右に分かれる境界線となります。
この白線が弛まないように錐体筋は引っ張っているということです。

どんなところがすごいの?
では、この錐体筋による白線の緊張を保つ働きはどのような効果を身体に与えているのでしょうか?
まず、肋骨のない体幹下部(腰椎部)は腹圧によって支えられ、ここで主に働いているのが『腹横筋』です。最新の研究では腹横筋が収縮すると、白線が連動して横に開こうとすることが明らかになっており、錐体筋はこれに対抗して白線を下から引っ張ることで緊張させ、腹部を絞るようにして腹圧をコントロールしているのです。

つまり、錐体筋は腹筋群が収縮する時の”土台”のようなものなのです。
現代生活では、座りっぱなしの生活や、猫背姿勢、肥満による腹部の膨隆などで錐体筋が緩みきっているため、腹圧を高められず体幹が支えられない、背骨に負担がかかり腰痛が起こるなどの問題が起こっています。
このような不調を防ぐためには、よく体幹強化で用いられる『ドローイン』というエクササイズが効果的です。腹圧は高すぎる弊害もあるため、腹筋群をコントロールできるようになることが重要であり、その土台となるのが錐体筋なのです。
錐体筋のエクササイズ
それでは、ドローインを用いてこの錐体筋を活性化していきましょう。
● 錐体筋のエクササイズ
姿勢:立位
やり方:
- 立った状態で恥骨結合(股の上にある骨の隆起)上に指を当てる。
- 吐く息でお腹を凹ませる(ドローイン)。
- 呼吸を止めず5秒吐いて、5秒かけて吸う。
- これを繰り返す。
ポイント
- お腹の直径を5㎝程度小さくするイメージ。
- 錐体筋の収縮を感じながら意識して行う。
- 背筋を伸ばしておく。

まとめ
錐体筋のような非常に小さく、目立たない筋肉こそ重要な役割を持っているケースが多いです。こうした小さい筋肉のおかげでその上にある大きな筋肉はパフォーマンスを発揮することができるのです。
ピラティススタジオTRYでは、マシンピラティスに入る前に呼吸による体幹のコントロールをしていきます。その意識を入れた状態で、マシンピラティスを行うことでより一層錐体筋の活性化が行えるのです。
⚫︎ピラティススタジオ TRY
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代表:荒井 俊輔
