
ピラティススタジオTRY 代表の荒井です!
ピラティスでは原則の一つに『呼吸』がありますが、現代人は非常に呼吸が浅いことが問題として挙げられます。呼吸が浅くなれば、横隔膜の伸縮もうまくいかない・体幹筋が使われにくいなどの弊害を受けることになるのです。今回はそんな呼吸機能を改善するトレーニング法であるIAP呼吸法をごご紹介していきます!
- IAP呼吸法とは?
- IAP呼吸のポイント
- IAP呼吸でトレーニングしてみよう!
- まとめ
IAP呼吸法とは?
IAP呼吸法とは、アメリカのスタンフォード大学がアスリートのために腹圧が常時上がりコアを安定させ、疲労回復を目的とした呼吸法になります。IAPとは、
- I:Intra
- A:Adominal
- P:Pressure
の略となっており、日本語で腹腔内圧=腹圧のことになります。IAP呼吸法は、息を吸うときも吐くときも腹圧を高く保ってお腹を固めるのが特徴であり、いわば腹”圧”式呼吸となります。
腹圧式呼吸では、腹圧を常に保って呼吸をすることで、腹部を取り囲む横隔膜・腹横筋・骨盤底筋群・多裂筋といいたインナーマッスルを強化します。これはイメージとしては腹圧が抜けたコアは空っぽんぽペットボトルのようなものであり、ちょっとした力で潰れやすく、不安定極まりない状態。それに対して、腹圧を高めたコアは、中身がパンパンに詰まったペットボトルのような状態です。その差は歴然ですよね。パンパンに詰まっているペットボトルは外から力が加わっても容易に変形することはなく、ブレにくいのです。
コアが定まっていれば動きの無駄がなくなり、疲労軽減につながります。
つまり、体幹の安定=疲労軽減となるのです。

また、コアがブレず姿勢の歪みが減ることで、体幹を貫く中枢神経と全身がスムーズに連携できるようになり、神経のコンディションが改善すると言われています。そもそも、疲労は神経のコンディションが悪くなっている上であるため、コアの安定により疲労予防&回復が促されているのです。
さらに中枢神経系だけでなく。交感神経と副交感神経からなる自律神経も作用すると言えます。自律神経は常に休みなく働いており、疲労が一番たまりやすいです。呼吸も自律神経が関与しているため、IAP呼吸により、ストレス下では交感神経優位に傾きやすい自律神経のバランスが整い、深い睡眠が取れるようになることで疲労のリセットが行われるのです。
呼吸の鍵を握る横隔膜には自律神経が集まり、呼吸をゆったり続けることで副交感神経が優位になります。そのため、睡眠中の深い睡眠により肉体だけでなく自律神経の疲労回復につながるのです。
IAP呼吸のポイント
IAP呼吸を行う上で最重要のポイントは、横隔膜を最大限下げることになります。
腹圧を高める横隔膜・横隔膜・骨盤底筋群・多裂筋のインナーユニットは、横隔膜が中心とも言えます。
横隔膜の動きを意識することでIAP呼吸が行いやすくなるのです。そのためには、肩をすくめずに、息を吸うときも吐くときもお腹を膨らませることです。
コアを鍛えて腹圧を保つためには、従来であればお腹を凹ませるドローインなどの体幹トレーニングが有効とされてきましたが、ドローインよりもこのIAP呼吸の方が優れていると言われています。その理由は、ドローインの場合お腹を凹まし続けることで筋肉は外から内へと収縮し、それでもじっと動かない静的な安定性の向上には十分でも、空のペットボトルのように中身は空っぽのままになってしまいます。これは、前項において、空のペットボトルよりもパンパンに詰まっているペットボトルの方が強いという点から外れてしまいます。
そのため、欲しいのは動く時にも身体を安定させる動的安定性が重要であり、IAP呼吸法ではお腹を膨らませ内側から外側に圧力を発生させ、それに抵抗させるように外からも内からも力を出し、パンパンに詰まったペットボトルのような状態を作ることが理想となるのです。
IAP呼吸でトレーニングしてみよう!
それではIAP呼吸法をやっていきましょう。
● IAP呼吸法
姿勢:座位
やり方:
- 椅子に深く座り、背筋を伸ばして胸を張り手を両脇に当てる。
- 5秒かけて鼻から目一杯吸い、手を押し返すようにお腹を膨らませる。
- 手を押し返す感覚をそのままに5秒をかけて吐いていく。
- これを5セット繰り返す。
ポイント
- 呼吸に合わせて背筋が丸まらないようにする。
- 吸う際に肩がすくまないようにする。
- 仰向け姿勢でも可能。

まとめ
IまとめるとAP呼吸法では、
- 腹圧が高まり、体幹と脊柱が安定して強いコアができる。
- 正しい姿勢が取れるようになり、無駄な動きがなくなり疲れにくくなる。
- 中枢神経が整い、末端まで正確に指令が届き、身体の負担が減る。
- 交感神経が優位になりやすい自律神経が整い疲労が軽減される。
- ホルモンバランスが整い深い眠りが取れるようになり疲労回復に役立つ
などのメリットが受けられます。
意識せずとも行われている呼吸ですが、人間にとっても最も重要と言える酸素を効率よく取り入れることは当たり前ですが重要になります。ピラティスでも、呼吸は常に意識したいところですが、このような呼吸法を取り入れることでより一層体幹強化ができるかもしれませんね。
ピラティススタジオTRYでは様々な情報から最適なものを提供できるようにしています。一緒に身体の変化を感じれる楽しさを当スタジオで実感してみてください!
⚫︎ピラティススタジオ TRY
営業時間:月・火・水・金 9:00~20:00
土・日 9:00~13:00
定休日:木・祝日
住所:埼玉県川口市鳩ヶ谷本町3-16-4 グリーンヒル101
代表:荒井 俊輔
