
ピラティススタジオTRY代表の荒井です!
人間の体には約230もの関節があると言われています。
これらの関節は一つひとつ形が違えば、働き方も異なってきます。
ストレッチやエクササイズの際には、必ずと言っていいほど関節運動が入りますので、関節について知っておくことは重要と言えます。
今回はその関節の種類と構造について見ていきましょう!
- 関節の種類
- 関節の構造
- 『転がり』と『滑り』運動
- まとめ
関節の種類
体には200以上の骨があり、それらが連結することで関節を作っています。その数は230以上と言われており、それぞれ構造や役割は異なるのです。

この数ある関節を大きな区分で分けると、
- 不動性結合関節
線維と軟骨の結合組織のコンビネーションで増強される関節であり、ほとんど動かない。 - 可動(滑膜性)関節
滑液で満たされた腔を持ち、適度に広範囲に動かすことができる。
となります。
不動性結合関節はさらに、頭蓋縫合や遠位脛腓関節のような線維関節と、恥骨結合や椎体間関節のような軟骨関節に分けることができます。ストレッチやエクササイズでは、主に可動関節を対象にすることが多いと思いますので、今回は割愛しますが、このような関節も体にはいくつもあるということは覚えておきたいですね。

では、可動(滑膜性)関節の種類を構造ごとに見ていきましょう。
- 蝶番関節
屈曲と伸展のみの運動方向でドアの蝶番のように動かせる。
ex.腕尺関節、指節関節 - 車軸関節
1つの回転軸周りの回旋の運動方向でドアノブのように動かせる。
ex.近位橈尺関節、環軸関節 - 楕円関節
2つの面上(屈曲・伸展、外転・内転)の運動方向で浅い凹と平で凸の楕円を持つ。
ex.橈骨手根関節 - 球関節
3つの面上(屈曲・伸展、外転・内転、外旋・内旋)の運動方向で球状の凸面と凹のソケットを持つ。
ex.肩関節、股関節 - 平面関節
滑りまたは滑りと回転を組み合わせた運動方向で比較的平坦な面同士を持つ。
ex.手根関節、足根関節 - 鞍関節
2つの面上(骨同士の回線により互いに噛み合う)の運動方向で、各骨は互いに直交する凹と凸の麺を持つ。
ex.母指手根中手関節、胸鎖関節 - 顆状関節
2つの面上(屈曲・伸展、外転・内転または屈曲・伸展、内旋・外旋)の運動方向で1方向に長い、主として球状凸面と浅い凹のくぼみを持つ。
ex.中手指節関節、脛骨大腿関節

となっております。
身体のいたることで、さまざまな関節構造があることが理解できますね。
関節の構造
今度は、可動(滑膜性)関節全体の構造を見ていきましょう。
可動関節は広範囲の運動を適度に許す関節接合となります。
これらの関節は関節腔に潤滑と、関節軟骨に栄養を与えるための滑液があるため滑膜性関節とも呼ばれるのです。
関節は結合組織のカーテンのような関節包で包まれており、滑膜と線維膜に分けられています。
- 滑膜
3〜10の細胞が密集した層になっており、黄色で粘性がある滑液を内側に収めている。 - 線維性関節包
強靭な線維性結合組織で構成されており、関節内の骨を覆っている薄い膜です。関節包は通常、関節の周囲を取り囲み、関節を安定化し、滑らかな運動を助ける役割を果たしています。
そして、その外側には骨と骨を連結する靭帯があり、過剰な運動の制限や関節の安定性を向上しているのです。

広い広範囲の関節形態と機能的要請に都合が良いように、他の構成要素が時に存在する場合があり関節円板や関節半月がそれに該当する。これらは線維性のパッドとして関節の適合性を増し、力の分散を向上させる役割があります。
また、2つの大関節(肩関節・股関節)には、線維性軟骨性の関節唇があり、関節のくぼみを深くし関節包付着部位を支え厚くしています。
◯ 関節円板・半月がある関節
- 脛骨大腿関節
- 遠位橈尺関節
- 胸鎖関節
- 肩鎖関節
- 顎関節椎間関節

その他には関節周囲に脂肪組織や筋肉、腱、滑膜ヒダと言ったものがあり関節は構成されているのです。
『転がり』と『滑り』運動
今度は関節の動きについて見ていきます。
関節の運動方向については関節の構造によって異なることが理解していただけたかと思います。ですが、これらの可動関節が動く際には、関節内では『転がり』と『滑り』という動きが起こっているのです。
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転がり(Rolling)
転がり運動は、関節表面が互いに転がりながら動く運動です。これにより、関節表面同士の接触面積が変化し、圧力が分散されます。例えば、大腿骨頭と髋臼の関節では、転がり運動が行われます。この動きは、関節の安定性を高め、摩耗を減少させる役割を果たします。 -
滑り(Sliding)
滑り運動は、関節表面が互いに滑りながら動く運動です。関節表面が互いにすべることで、滑り運動は柔軟性とスムーズな動きを提供します。例えば、手首や足首の関節では、滑り運動が行われます。この動きは、特に複雑な動きや細かい調整が必要な場合に役立ちます。
これらの動きは通常同時に行われ、特定の関節においては転がりと滑りが組み合わさっています。適切な転がりと滑りが維持されることで、関節は正常に機能し、運動を効果的かつ快適に行うことができます。
また、関節包内での運動には法則があり、
- 凹面の上にある凸面の運動:凸側の転がりと滑りは反対
- 凸面の上にある凹面の運動:凹側の転がりと滑りは同様
というものがあり、同じ関節でもどちらが動くかで、その方向性が変わっていくのです。
このような運動を理解しているとさらに、関節運動はスムーズになりそうですね!
まとめ
関節は骨の数だけありますが、機能として同じようなものはあっても全く同じということはないのです。そのため、これらの関節の特性を理解した上でストレッチやエクササイズを行えると、怪我を予防するだけでなく効果もより一層高めることができるでしょう。
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