
ピラティススタジオTRY 代表の荒井です!
前回、「関節の種類と構造」というテーマで関節についてご説明させていただきました。
構造上、球関節のような大きく動く関節から仙腸関節のようなあまり動かない関節まで様々存在します。
しかし、関節に求めれているのは安定性と可動性どちらなのでしょうか?
今回はそんな相反する考え方について見ていきましょう!
- 関節の特性
- ジョイントバイジョイント
- 胸椎可動性向上エクササイズ
- まとめ
関節の特性
身体中にある各関節にはそれぞれ特性があり、関節を取り囲む筋肉が適正に活動することで関節運動を効果的に引き出しています。そのため、いきなり結論になりますが、
- 安定性を求められる関節
- 可動性を求められる関節
- 安定性と可動性を求められる関節
があるということです。
安定性とは関節を安定した状態で保つ能力であり、可動性とは関節を動かす能力になります。

一つの柱となっている脊柱ですが、この脊柱にも頸椎(上部・下部)、胸椎、腰椎によって役割が違ってくるのです。
そこで、ジョイントバイジョイントという考え方についてご紹介したいと思います。
ジョイントバイジョイント
ジョイントバイジョイントは、Michael BoyleとGray Cookによって生み出された考え方であり、障害を改善するためのアプローチ方法です。
ジョイントバイジョイントによれば、体には可動性(モビリティ)が必要な可動性関節と安定性(スタビリティ)が必要な安定性関節が交互に連結しており、それぞれ影響を与えると言われています。
つまり、痛みのある関節の原因は、痛みのない隣接する関節の機能障害が原因である場合があり、関節と関節の相互作用を考慮しなければならないということです。

関節 | 関節に求められる機能 | |
---|---|---|
上部頸椎 | 可動性(モビリティ) | |
下部頸椎 | 安定性(スタビリティ) | |
胸椎 | 可動性(モビリティ) | |
肩甲胸郭関節 | 安定性(スタビリティ) | |
肩関節 | 可動性(モビリティ) | |
腰椎・仙腸関節 | 安定性(スタビリティ) | |
股関節 | 可動性(モビリティ) | |
膝関節 | 安定性(スタビリティ) | |
足関節 | 可動性(モビリティ) | |
足部関節 | 安定性(スタビリティ) |
このような形で、上下の関節が交互に安定性と可動性を補い合っているのがわかると思います。
当スタジオにお越しいただく多くの方は、
「肋骨って動くんですか?」
「呼吸に関わっているんですね!」
と言われます。
そのため胸骨・肋骨・胸椎で構成されている胸郭は動かないという方が多いのではと思います。
しかし、このジョイントバイジョイントの考え方からすれば、
胸椎は可動性(モビリティ)が求められている関節になります。
人間以外の動物を見ても、猫や犬など全体的な身体の構造が大きく違いませんが、非常にしなやかに動くことができます。これは、肋骨や背骨が非常に柔軟性が高いということが言えます。

本来、デスクワークや長時間のスマホ操作などで私たちの胸椎は非常に硬くなっています。
結果的に胸椎の動きを頸椎や腰椎で代償してしまうことで、頚部痛や腰痛などの疾患につながってしまうのです。
可動性を求められている関節の可動域を確保することは、いつまでも身体を元気で保つ上で重要かもしれませんね。
胸椎可動性向上エクササイズ
それでは特に硬くなりやすい胸椎の可動域を改善していきましょう!
● 胸椎可動性向上エクササイズ
姿勢:うつ伏せ
やり方:
- うつ伏せの状態で肘を前方に出しテッシュ箱を持ち90°にする。
- 吸いながら首の後ろを伸ばすようにして胸椎を伸展する。
- 吐きながら元に戻す。
- 繰り返す
ポイント:
- 腰が過剰に反らないように腹部を引き込んでおく。
- 首の後ろに皺ができないようにする。
- 腕は動かないようにする。

まとめ
身体にはいろいろな考え方がありますが、このジョイントバイジョイントの考え方は非常に生活にも役立つと思います。何かしらの不調がある時は、上下の関節の安定性と可動性を見て求められている状態か確認することが重要となります。
ピラティススタジオTRYでは、様々な角度や考え方からクライアント様のなりたい身体を応援させていただいております。特に胸椎や股関節などの可動域が必要となる関節をしっかりと動かし、いつまでも健康な身体を維持していきたいですね!
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